システム開発をする際には、本番に出来るだけ近い開発環境を自分のパソコン上に作る事で、開発とデバッグを同時に行うのが非常に効率的です。この記事ではパソコンに仮想化ソフトを導入し、そこに本番を想定したOSをインストールする方法を紹介します。

公開日時:2021/05/03 12:38 最終更新:2021/06/09 22:16   サーバー
Vagrant VirtualBox エンジニア システム開発 仮想化 仮想環境 初心者

VagrantとVirtualBoxで、システム開発のための勉強環境を構築する

はじめに

システム開発は大抵の場合、本番環境とは別に開発環境を構築し、そこで開発・テスト・検証を繰り返してソフトウェアの精度を高めてから実際に本番環境で稼働をさせます。

通常のシステム開発は複数人で行われるため、これらの開発環境についても開発に参加している全員が同じ環境であった方が余計な不具合が発生しづらくなり更に効率的な事は言うまでもありません。

ですから、こうした環境を自動で構築できるツールを使えるかどうか? というのが、システム開発のエンジニアをしていく上ではとても重要になります。

そこでこの記事では、システム開発の場で広く使われている仮想化ソフトウェア『VirtualBox』と、その仮想化ソフトウェアの操作を簡単にする為のソフトウェア『Vagrant』の導入方法と操作方法について紹介します。

※なお、現在は更に高度な仮想化技術である『Docker』というソフトウェアが使われる事が多くなっていますので、こちらについては別にシリーズを書き起こす予定です。

Vagrantの導入

Vagrant

公式サイト:Vagrant by HashiCorp

Vagrantは仮想環境の構築・管理や起動・停止といった処理を簡単な操作で行うためのソフトウェアです。ほぼ業界標準と言ってよいくらいメジャーなソフトウェアですね。

Vagrantのインストール

上記サイトにアクセスし、赤枠の『Download』ボタンをクリックすると、ダウンロード専用ページが開きます。ご自分の環境に合ったインストーラーをダウンロードしてください。

Vagrantトップページ

ダウンロードページ

インストーラー

ダウンロードされたインストーラーをダブルクリックし、インストールウィザードに従ってインストールしてください。インストーラー自体のセットアップにしばらく時間がかかります。

インストーラー起動画面

セットアップ完了

Nextを押すとエンドユーザー・ライセンスへの同意を求められます。ほぼ全てのソフトウェアはライセンス条項に同意しないとインストールさせてもらえませんから、インストーラーを起動している時点でユーザーに選択肢は与えられていません。左下の『I accept the terms in the License Agreement(ライセンス同意条項を受け入れます)』にチェックをしてNextで進んでください。

ライセンスアグリーメント

任意の場所にインストール出来ますが、大抵の場合、初期設定のままで構わないでしょう。

インストールディレクトリの指定

机周り

Installをクリックすると、後の処理は自動で行われます。

インストール中

無事インストールが終わると、以下の画面が表示されます。

インストール完了

Finishをクリックすると、ポップアップウィンドウが開きます。

You must restart your system for configuration changes made to Vagrant to take effect. Click Yes to restart now or No if you plan to manually restart later.

(Vagrantによる設定変更を反映するためにあなたのシステムを再起動してください。Yesをクリックすると直ちに再起動します。後で手動で再起動する場合はNoをクリックしてください。)

ポップアップ

どちらを選んでも構いませんが、この後一緒にVirtualBoxをインストールしてしまうつもりであれば、Noをクリックしてください。

VirtualBoxの導入

VurtualBox

公式サイト:Oracle VM VirtualBox(※スタイルシート、もうちょっとなんとかなりませんかね…?)

VirtualBoxは、使用しているコンピュータ上に仮想環境を作成し、主OS(ホストOS)とは別のOS(ゲストOS)をインストール出来るようにする為のソフトウェアです。

仮想環境内はホストからは完全に隔離されている為、例えばゲストOSがマルウェアに感染しても、そこからホストOSに被害が及ぶ事はありません。(※ゲストOSをLANに参加させていて、ネットワーク経由で感染する場合は除きます。)

また、多くの仮想化技術は『スナップショット』という、ある時点での状態を保存しておく機能が搭載されている為、様々な構成を試しながら環境構築を行うような用途で使う場合に非常に便利です。特に初学者はインストールに失敗する事が頻繁にあるので、いつでも特定の時点に戻って何度でもやり直しができる仮想化技術は学習の為の強力な支援ツールとなる筈です。

VirtualBoxは元々、ドイツのシュトゥットガルトにあったInnotek社が開発しましたが、同社がSun Microsystems社に買収され、後にSunがOracle社に買収されて現在に至ります。

現在はOracle社(世界規模第2位のソフトウェア会社)がサポート、メンテナンスを行っているので、比較的安心できるソフトウェアと言えます。

VirtualBoxのインストール

上記のサイトにアクセス、Download VirtualBoxボタンをクリックしてダウンロードページを開き、お使いの環境に合ったインストーラーをダウンロードします。

ダウンロードページ

VirtualBoxインストーラー

インストーラーをダブルクリックし、インストールウィザードに従ってください。

セットアップウィザード起動画面

インストールする構成とディレクトリの指定画面です。通常は初期状態のままで構わないでしょう。

インストールする構成とディレクトリの選択

作成したいショートカット等を選択します。

作成するショートカット

ネットワークの切断警告が出ます。

Installing the Oracle VM VirtualBox 6.1.22 Networking feature will reset your network connection and temporally disconnect you from the network.

(Oracleヴァーチャルマシン『VirtualBox 6.1.22』のネットワーク機能のインストールの際、あなたのコンピュータのネットワーク接続は再設定され、一時的にネットワークから切断されます。)

別のソフトウェアをダウンロードしていたり、ネットワークを介して何か作業をしていたりする場合はそちらを終わらせるか、VirtualBoxのインストールを後回しにしてください。

ネットワーク切断警告

インストールボタンをクリックすると、実際のインストールが始まります。

インストール確認

インストール処理中

インストールが完了して開くダイアログでチェックボックスにチェックが入った状態でFinishをクリックすると、VirtualBoxの管理画面が起動します。

インストール完了

VirtualBox管理画面

Vagrantインストールでの変更を反映させるため、OSを再起動する

Vagrantの導入でOSを再起動しなかった方は、ここで再起動してください。

Vagrantのインストール状況確認

コンピュータの再起動が終わったらコマンドプロンプトやPowerShell等を起動し、以下のコマンドを入力して実行してください。

vagrant -v

Vagrantのヴァージョン確認

上図のようにVagrantとヴァージョン情報が表示されれば、インストールは成功です。

まとめ

以上で、VagrantとVirtualBoxの導入については以上です。

続く、『VagrantにゲストOSとしてCentOSをインストールする』で、VirtualBox上にCentOSというLinuxをインストールしてみましょう。

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